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今の相手との出会いも含めて、出会いはみな運命である。
ただ、その運命を自分に引き寄せるのも、遠ざけるのも、自分の意志と行動の結果なのである。 運命は自分で選ぶものであり、自分の手でつかみとるものである。
運命の神様には前髪はあるが、後頭部ははげていて髪をつかむことはできないというではないか。 えいやっ、と前髪をつかまないと、せっかくの幸運も逃げていってしまう。
結婚相手と出会い、「この人を一生の伴侶に」と決意するとき、そこに運命的なものを期待する心の裏には、たった1人の大事な人は自分にとって特別な人でなければならない、という思いがあるのかもしれない。 そうしたことにこだわり、相手に物足りなさを感じて、結婚の前途に不安や迷いを抱くのも、結婚を1対1の関係だと思うためだろう。

しかし、結婚は2人だけの問題ではない。 契約関係の下にヒューマン・ネットワークをつくるものなのである。
私のカウンセリングを受けて、自分で考えていくうち、それまで際限なく繰り返してきた「この人は自分にとって最良の人ではないかもしれない」という自問自答を振り払い、迷いを吹っ切った女性がいる。 彼女はまず、「結婚は、好きな者同士がいっしょに暮らすことである」という単純な定義を、「結婚は2人でひとつのプロジェクトを完成させていく共同作業である」という定義に転換することができた。
そのとき、彼女は迷わずに結婚に踏み切った。 少し整理してみよう。
これからもっといい人が現われるかもしれない、または、過去に愛し、別れた人こそ私にとって最良の人だったのだと考える場合。 この場合、現在の相手に特別なものを感じられないとか、もっといい人がいるはずだとか、過去の人を特別な人に美化しているのである。
過去の相手への思いが再燃したのであれば話は別だが、2人を目の前にして比べているわけではないから、比較は不公平である。 結婚相手に求めるべき条件についてはすでに書いた。
その条件を満たしていれば、ほかのことは重要ではない。 一度は結婚しようと考えたのであれば、相手に何がしかの好感を抱いてのことであろう。
それで十分である。 結婚相手は特別な人である必要はない。


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